「女の欲望が世界を動かす!」 女の欲望ラボ代表 山本貴代

The Voicers Report は、世界各地で活躍する10人のゴーゲッターで構成された The Voicers が各々の活躍の現場から情報発信をしていきます。
今回は、女の欲望を知り尽くす女性生活アナリストの山本貴代さんです。

 

GoGetterzのみなさまへ

あけましておめでとうございます。
そして、はじめまして。
「女の欲望ラボ」
代表の山本貴代と申します。
女性生活アナリストという肩書きでも仕事をしています。

なんですか、その仕事?

はい。簡単に説明すると、女性の欲望を研究して分析している、そのままです。

時代は、超高速で進んでいますから、「屋号」も瞬間伝達できないとダメ、と思っています。
なんかすごい名前だけど、女性の欲望の研究所なんだな、と。誰でもわかりますよね。
2004年から活動しています。

この名前を聞いて、尻込みする人や、「ちょっと恥ずかしいですね」という人は
私は、顔で微笑みながらも、「たいしたことない奴だな」と心の中で思います。
ある意味、人をみるバロメータにしています。

「すばらしい名前ですね」
「潔い」と(嘘でも)言ってくれる人は、「本質をわかっているな」と感じる。
そういう人と仕事をしようと心がけています。まあそういう人しか寄ってこないかな。

長くやっていると、これでも、たまにお国の機関からも呼ばれたりするんですよ。
でもね、そっちから声かけておいて、名刺交換のときに、後ずさりされたことがあったりするから笑えます。
おいおい、って。

なぜ、女性の欲望を研究しているのか?

なぜ、女の欲望を研究しているのか?
それはですね、女性の欲望が、日本の消費→つまり経済の一端を動かしていると思うからです。
日本のお母さんは家族の消費の大半を握っているし、晩婚大国日本において、独身女子は、自分のためだけにシャンプーからマンションまで消費します。
男性に比べて、消費の幅も深さも果てしないので研究しがいがあります。
ほんと、目に見えるものから見えないものまで、いろんなことに消費するんですよ。

これほど興味深いターゲットはいません。自分が女性なので、よくわかるということもあります。
ぶっ飛んでいるように見えるかもしれませんが、私は「普通の人の感覚」がよくわかると思っているので生活者研究者には適していると自画自賛しています。
普通の感覚がもてなかったら、みんなとやりとりできないし、「今」も、「半歩先の未来」も読めないかなと感じています。

それから、欲を持つことはなんとなく悪いことのように聞こえますが私はそうは思いません。
大きなダイヤが欲しいとか、分かち合える恋人が欲しいとか、世の中をよりよくしたいということも欲であって、その種類はさまざまです。
欲を持つことは、自分にとって全部プラスのエネルギーになることなのだと私はそう信じています。

もう少しラボのことを説明しますね。
20代から70代までの首都圏の女子を中心にネットワークをつくり、そこで個々の想いや願いを細胞レベルで集め、女性の研究をしています。

様々な手法を編み出していますが、主軸は「メール文通法」です。
メールでアンケートを一斉に出したあとは、会員全員と個別にやりとりしていきます。
全ラボ集合していまや250名以上はいますので、やりとりは肩も凝るし腱鞘炎にもなりますが、とても興味深い意見が集まります。
実は、これが私のパワーの源でもあります。
みんなの意見を吸い取って元気になる妖怪みたい、なんていわないでくださいね。

会員を首都圏に限定した理由は、近くにいれば会える・集えるということと、もうひとつ理由があります。
例えば朝のニュースで、最新のアロマポットを紹介していたとしたら、欲しくなったら、その日のうちに買いにいける欲望下にいる人たちにしたかった。
買わなくてもいいんです。
すぐ買える環境下にいるということは、欲望を研究する上でひとつの指標になるかなと思います。
例えばもし私が離島に住んでいたら、そんな欲が朝沸いたとしても、夕方には、「まっ、いいか」と覚めちゃうかなと。

5つのラボから成る女の欲望ラボ

女の欲望ラボの中には、いまは全部で5つのラボが存在しています。
最初にできたのは、働くOLを集めた「エルラボ」です。会員数は108人、煩悩の数と決めました。
ひとりひとりはかけがえのない存在なので、会員番号があり丁寧な関係づくりをしています。
顔と名前、もちろん一致しています。和気藹々としているので、緩やかなクラブ活動のようです。
100人規模ですから、意見を採るには「人数が少ないのでは」と感じる方もいるでしょう。
でも私にしてみたら、100人の意見は多すぎるくらいです。
ネット調査で、何千人にきいたら「何%がこう言ってます」という数字は、テレビ新聞などマスコミは大好きですが、私は数字だけでは心から信じることができません。
自分が聞かれても適当に答えるかもしれないから。
それよりも関係を築いた信頼できる10人の意見の方がよっぽど信憑性があります。
だから、いかに本音を集められるか、に注力しています。

京都で田植えから自分たちの手で「欲望酒」の生産を目指す。大手企業スポンサーの楽しいプロジェクト

本音を集めるスキル取得のために、水道橋にある占い学校へ初級・中級・上級・実践編コースと通い、9星気学と占い師になるためのカウンセリングの勉強をしたこともあります。
不安や悩みがあったとき、女子はどこへ駆け込むか、それは占い師のもとだと、気づいたからです。
欧米でしたら、きっとお抱えカウンセラーのもとへいくのでしょうけれど、日本の場合は、カウンセリングはまだまだ敷居が高いのです。
どんなに遠くても、どんなに高くても、占い師のところへは出かけていてきます。
ならば、自分がよりよい占い師になればいいと思ったわけです。

私が占いの技術を勉強していると話しただけで、みんなは悩みを打ち明けてくれるようになりました。
もちろん、個人情報は守りますが、女子たちがどんな悩みを抱えているか、おかげで無理せず知ることができるようになりました。

おっと、話がずれました。あと4つのラボの話でした。
主婦を集めた「マダムラボ」は、5年ほどですが急速に人数が増えました。エルラボを追い越す勢いです。
昔は年をとるほどすべてが萎んでいったものですが、今は、逆です。
子育てが終わったマダム達は、年をとるほどに、花開いていくようです。
しかも咲きっぱなし。枯れません。
30代の独身女子のように、関心は自分に向いています。
実は、この層の消費行動、注目株です。
彼女たちはキラキラしていて、意見もアイディアもたくさんもっています。

 

日本女子70代まで総女子化

現在、日本は、恐ろしいことに70代まで総女子化が起きていますので、お金も時間も余裕のあるマダムの行動からは、目が話せません。

そして女性の研究には欠かせないステキなおじ様軍団「ダンディラボ」も少数精鋭で活動しています。

「ダンディラボ」のステキなおじ様と本音トークタイム

通常、グループインタビューでは初対面のおじ様たちは喋らないものですが、彼らは違います。
いつのまにか打ち解けてサークル的になっているので、よく喋る。お茶やお菓子も進みます。
たまにお酒を飲みながら本音を聞くこともあります。

OL、マダム、ダンディ、聞いて欲しいし話したいという欲はみな持っていますので、私はそれをメールや実際の場でしっかり受け止め、大切に意見を預かりまとめていきます。

ミャンマーの首都ヤンゴンの元気な女子たちの「今」を情報収集

最近はアジアの20代女子にも興味が広がり、10カ国10都市の50人の女子たちともメールだけではなく、FB、ウィチャット、バイバーなど駆使してやりとりしています。
記事を書くためと、コミュニケーションのために、赤字覚悟で3ヶ月に1度どこかのアジア女子に逢いに出かけています。
現地の風に吹かれ、肌でアジアを感じてきます。大体2泊3日で行ってきます。

長年ラボを運営していて感じることは、日本も日本以外のアジアも、適当に相槌を打っていたら適当な答えしか返ってこない。そしてすぐに人は離れていくということです。たぶんこれは世界共通です。
だから、何度も書きますが、慎重に丁寧に人との関係を作っています。
意見も聞いたら大切にいただくという気持ちでいます。

大学を卒業してから21年間広告会社に勤めました。
その間コピーライターと生活者研究の職を経験しました。
ラボは、会社員時代に仕事でつくりましたが、仕事の合間では人の本音は預かることはできないと思うようになり、ラボを持って40半ばで独立しました。
会社員時代にいろんなことを経験したおかげで、今があります。

生活者という広いフィールドから、女性の研究に特化して早8年。
ひとつのことをコツコツ掘り下げていくと、あるとき、地下の大きな水脈につながるものです。
これからいろんな流れができていきそうな、楽しい予感でワクワクしています。

今研究しているのは、「マダムの残り火」に油を注ぐ消費です。
いろんなモノ・コトが減退していくマダム世代は、人生の「残り日」を数えながらも、女のとしての「残り火」消さないように静かに足掻きます。
これを「女子抗力」と名づけました。
己の減り行く女性性に抗って立ち向かう力です。
ちょっと長くなりました。これについてはまた次回お話しましょう。

ではでは、これからどうぞよろしくお願いいたします